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プレミア12優勝!!試合を分けた3つのポイントを解説☆

2019プレミア12決勝(11/17) 

日5-3韓

野球の国際大会であるプレミア12で、日本が初優勝を決めた。そこで、決勝戦の勝敗を分けた3つのプレーについて解説していく。

 

ポイント1: 山田哲人の逆転ホームラン


山田ホームラン(2回3ラン)決勝11月17日【日本 Vs 韓国】(4-3)世界野球プレミア12

なんといっても山田哲人の逆転ホームラン。1-3と2点ビハインドの2回に放った一発だ。この打席、韓国バッテリーは、ゆるいボールで攻めており、山田はチェンジアップにタイミングが合わず苦戦していた。

 

しかし7球粘り、8球目。内角低めの食い込んでくるストレートをライトスタンドに叩き込んだ。

 

韓国のヤン投手の直球は140キロ代前半。日本人打者にとっては打ちごろだ。7球目が外角のストレートで、ファウルだったことを考えれば、8球目はチェンジアップでもおかしくない。

 

それをさせなかったのは、山田選手が執拗にチェンジアップに対して粘って当てていったからだ。まさに、粘りと執念が生んだホームランだった、今大会、結果が出ずに苦しんでいた山田選手を1番に抜擢した監督の期待に見事にこたえた。

 

ポイント2:韓国のおかした2つの走塁ミス


決勝11月17日【日本 Vs 韓国】ハイライトvs ホームラ プロ野球 世界野球プレミア12

 

続いて、韓国がおかした2つの走塁ミスについて。

まずは3回表。先頭のキム・ハソン選手がヒットで出塁。ノーアウト1塁とした。日本側からすれば、せっかく逆転した次のイニング。出したくなかった先頭打者を出してしまった形だ。

 

しかし、次のキムジェファンの打球がレフトフライとなると、あろうことか1塁ランナーのキム選手がタッチアップ。好返球もあって併殺になってしまった。

 

確かに、いい送球だったのはわかる。だが、考えてみてほしい。レフトフライで2塁へのタッチアップは難易度が高い。しかも1アウトの場面では狙うべきではなかったのではないか。

 

一気に逆転されてしまったことで、気合が空回りしたように見えたプレーだった。

 

2つ目の走塁ミスは、5回表1アウト1塁の場面。フルカウントからの6球目。バッターはインコースよりの高めに空振り三振・・・・。ここまではいいのだが、1塁ランナーが飛び出し、なんと1,2塁間に止まってしまっていた。

 

もしこれがランエンドヒットならランナーは2塁に突っ込むべきだし、ヒットエンドランならリードを取りすぎだ。

 

あそこでとまるくらいなら2塁に突っ込むべきである。結果アウトでも仕方ない。送球がそれてセーフになる可能性だってある。が、とまってしまっては、はさまれて終わりだ。

 

せっかく出たノーアウトのランナー。それを2回も走塁ミスで消してしまっては、反撃ムードも下がってしまう。

 

ビハインドの場面で2回の走塁ミスを犯した韓国。しかし、そのミスを冷静に対処し、アウトにしていった日本の守備陣は改めてすばらしいと感じた。

 

ポイント3:鉄壁のリリーフ陣


[決勝] 日本 VS 韓国 | プレミア12 2019 [ハイライト & ホームラン]

初回、先発の山口投手がいきなりつかまった。2本のホームランを浴び3失点。日本にとっては苦しいスタートとなった。しかし、そのピンチを救ったのが、2回から登板したリリーフ陣である。


甲斐野投手 7回登板 日本対韓国 プレミア12 スーパーラウンド決勝

2、3回は高橋 礼。アンダースローの速球派。アメリカ戦では打ち込まれていたものの、決勝の韓国戦では見事な投球をみせた。

 

4、5回は田口 麗斗。前日の韓国戦で9回に登板し、3人で抑え韓国に対する相性の良さと安定した投球が評価され抜擢された。

田口は今シーズン、先発として期待されるも結果を出せず。しかし中継ぎに転向されると安定した投球でチームを支えた。

 

6回以降は中川、甲斐野、山本、山崎と役者がそろっているので、5回までの投手起用がキーポイントだったところを、2人の投手が見事に期待にこたえたのである。

 

今大会を通じて、日本の投手力の高さは証明された。また、守備能力の高さも世界に認めさせたといっていい。まさに、確かなディフェンス力があっての優勝だったといえよう。

オリンピックに向けての課題は打線起用

すばらしいディフェンス力で世界一に輝いた侍ジャパンだが、稲葉監督の打線の組み方には若干の疑問が残る。

決勝戦のオーダーは、

1 一 山田 哲人 右 .211
2 遊 坂本 勇人 右 .280
3 中 丸 佳浩  左 .222
4 右 鈴木 誠也 右 .480
5 指 浅村 栄斗 右 .348
6 三 外崎 修汰 右 .222
7 左 近藤 健介 左 .211
8 捕 會澤 翼  右 .357
9 二 菊池 涼介 右 .364

 

だった。4,5番に関しては納得だが、1番から3番にかんしては?が浮かぶ。1番の山田は、決勝ホームランを打ったので追求はしないが2番坂本、3番丸に関しては疑問だ。

 

百歩譲って坂本は、数試合で調子を上げてきたからという理由であればわからなくないが、3番丸はよくわからない。

 

数字を見るに、菊池が当たっており、大事なところで打っているのであれば、3番菊池、9番丸という形がよかったと思う。

 

そのほかにも、調子が上がらない選手をスタメンで起用し続けるなど、我慢強さが見られる稲葉監督。だが、国際大会の大舞台では調子のいい選手をどんどん使っていかないと勝てない。

とはいえ、調子の上がらない吉田選手、松田選手をスタメンからはずしたのは評価できる。来年までにもう一回り監督として大きくなってほしいところである。